Archive for 25 December 2007

25 December

ほめるしつけ・叱るしつけ

子犬が、リビングのカーペットの上でオシッコをしたとします。
ほんの少し前までは「その場ですぐにしかりましょう。子犬は後から叱られても何のことかわかりません」などと、書いたり言ったりする人が少なくありませんでした。
ひどいものになると、「そそうの跡に子犬の鼻面を押し付けて、キッパリと『イケナイ』と教えます」だなんて!!
(いや、それ、ぜんぜん教えてないって!・・・と、今の私ならよーくわかりますが、いまだにそんな方法がまかり通っているかもしれないと思うと、ゾッとします)。

その場合、子犬は、おそらく「なぜか飼い主が攻撃的になっていてコワイよぅ」とか「アタシ(ボク)、何かマズイことした???・・・オロオロ」、場合によっては「わっ!なんか注目されてる?」と、混乱したり怯えたり、はたまた興奮してしまいます。

いずれにしても「カーペットにオシッコをしてはいけない」ということは伝わりません。

(それどころか「『オシッコをすると怒られる』と受けとった犬が、隠れてオシッコをするようになってしまった」などという痛ましい例も、とあるベテラン訓練士さんから聞いたことがあります)。

「そこはダメ!」「ここもイケナイ!」と叱るより、まず最初に人間にとって都合の良い場所、子犬に排泄してほしい場所を教えればいいことですよね?
人間にとって都合の悪い場所で排泄する前に、まずトイレスペースへ連れて行って、できたらほめる。そうすることで「トイレはここだよ」と伝えるわけです。

どうして欲しいのかを教えないで、ダメ出しばかりするのでは、なかなか伝わらないし、犬も人もフラストレーションをためて不幸な関係になってしまいます。
そもそも犬に対して、フェアではない!

「ほめてしつける」という言葉はある程度広まってきた昨今ですが、それがどういうことなのか、私自身も最初は言葉ヅラだけで知っている気になって、本当のところはちっともわかっていませんでした。
ここに書き連ねたことは、私なりの理解ですが・・・「ほめてしつける」という理念のほんの一面でもお伝えできればと思います。


05:43:00 | sachiko | No comments |