Complete text -- "これから犬を迎えるアナタへ〜X-Dayへの道のり【こころがまえ1】"

24 December

これから犬を迎えるアナタへ〜X-Dayへの道のり【こころがまえ1】

はい。ついに「こころがまえ」のお話です。
いきなり本題から入りましょう。

子犬を迎える前に、どうかこれだけは、ご家族みなさんで誓い合っていただきたいのです。


「体罰・暴力絶対禁止」

たたく、ぶつなどは論外としても、「首根っこをつかんでゆする」とか「鼻面をつかんでにらむ」など、力づくで制圧したり威圧したりといったことも、子犬にとっては立派な暴力です。
そして「大声で命令する」「怒った声で名前を呼ぶ」なども、体罰にあたることを知っておいていただきたいのです。


「決して子犬を叱らない」


「イケナイ・コラ・ダメ・NO」はすべて禁句。「や〜ね〜」でも「悪い子だ!」でもいけません。
子犬を否定する言葉は、大声だろうが、小声だろうが、一切言わないで!
そして無意識のうちに怒りや脅しがこめられた物言いや声音にならないように・・・(難しいですよね? でも、そこをなんとか・・・)。


子犬が何をしようが、お願いですから、決して叱らないでください。


それはいったいなぜかというと・・・・↓

犬に悪意はない
当たり前ですが、犬のどんな行動にも悪意は一切ありません。
たとえ人を咬んだとしても、止むに止まれぬ気持ちから、そうするのです。犬は人間を困らせようとか苦しめようとして咬みつくわけではありません。
私の愛犬ダリが子犬の頃は、ダラダラと流血するほどわれわれ家族を咬んでくれました。けれどそれは「今邪魔しないでっ!」だったり「触らないでっ!」だったり「そんなつもりじゃないのに!」だったり、ダリなりに理不尽な思いから、「やめて!」と言っているだけだったのです。
もちろん、ダリほど激しくはない多くのパピーは、せいぜい「わーおもしろ〜い♪」「何コレ?何コレ?」と思いながら、スリッパを食いちぎったりリモコンを食べたりするくらいでしょう。もちろん悪意どころか、ワクワクと楽しい気持ちで!

私は冗談として、ダリの様子を「悪事に肉球を染める」とか「背中がほくそ笑む」などと書くことはあります。が、そもそも、それは本当に「悪いこと」でしょうか?
あくまで人間にとって「都合が悪い」というだけのことですよね?


犬のせいではない
「人がつい子犬を叱りたくなる場合」というのは、ほとんどが「トイレの失敗」か「モノを壊される・汚される」ことに尽きるのではないでしょうか(子犬はまだ本格的には吠えません)?
しかし、そうした「不都合」のほとんどは、私たち人間の配慮や工夫次第で、避けることも可能なはず。
とすれば・・・そういう事態を招いたのは、もちろん私たち人間の責任ですよね?
インテリア編でしつこく、ことこまかに書き連ねたことは、すべて「犬に失敗させない」ための工夫なのです。

どうしても誰かを叱りたいなら、まず自分を・・・というのが、私がいつも自分自身に言い聞かせている持論です。


犬に伝わらない
確かに、厳しい声で「イーケーナーイッ」とか「ダメッ!」などと叱ると、子犬は「はっ」とした様子で、スリッパかじりを中止するかもしれません。けれど、それは「スリッパかじりはイケナイことだ」と理解したからではないのです。

そもそも、叱って何かを教えることは、私にはマトモな方法とは思えません。非常に非効率なばかりではなく、犬にも人にも不幸な結果を招くことが多々あります。

たとえば、トイレを例にとった明日のエントリーを一読いただければと思います。
ほめるしつけ・叱るしつけ


犬の心を傷つける
犬にとって、人からの叱責は「恐怖」や「不安」、「ショック」でしかありません。
繊細な子なら、まさにショックで内心は凍結状態。ずぶといテリアパピーだって、心の中では「なぜだか、この人、キレてるし。コワ〜」「ヤバイよ、ヤバイよ、ひぇ〜!」といったところでしょう。
ましてや、たたいたり、どやしつけたりすれば、犬は「攻撃された」とみなします。

そして「キレやすい飼い主」に、子犬は不信・不安を抱きます。
信頼どころか、いつもビクビク緊張していなければなりません。

オトナになってからならまだしも、快復の可能性はありますが、子犬の頃に体罰や叱責を受けた子犬は、どこかに不安や人間への警戒心を抱いたまま、一生涯、緊張して生きていくことになる。
犬の心の成長を阻害することにもなり、問題行動の温床にもなってしまうのです。
05:42:00 | sachiko | |
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